※※ この教科書の特長と使い方を8ページのリーフレットにしました(20250208版)※※

(PDFファイル, 約3MB)
〔教科書の紹介〕
この1冊でN5~N3レベルまでの漢字634字が学習できる
この1冊で、JLPT N5レベルから順にN4レベル、N3レベルとステップアップしていくことができます。
2分冊にせず、あえてテキストを1冊にまとめました。その分ボリュームがありますが、1冊にしたことで学習者も既習の漢字についてすぐに確認することができ、教師もその場で指摘することができるため、効率的かつ学習効果も上がります。提示された熟語に含まれている未習の漢字の意味を知りたい場合も、語彙リストの漢字参照により簡単に確認することができます。もちろん1冊でこと足りるので、上下巻2冊を購入するより経済的です。
付録の語彙リストの収録漢字語数は約3,000語(延べ約3,600語)で、単漢字の意味別にまとめられています。
この教科書に収録されている単漢字はN5~N3レベルですが、漢字の基本的な読みや意味だけでなく、N2・N1レベル、さらには専門分野で使われる熟語での読みや意味も、学習進度に応じて確認できるようになっています。
さまざまな日本語学習者に対応/多言語対応【new!】
長年日本語教育に携わってきた著者が、漢字クラスにおいて各種教材を使用することで見えてきたさまざまな点を勘案し、教材研究を重ねてきました。その上で、非漢字圏学習者、漢字圏学習者のいずれの日本語漢字学習にも使え、そして使い勝手がよく、何よりも学習者の満足感が得られる教科書を目指しました。
この漢字テキストは、大学や日本語学校などで日本語を学ぶ留学生用漢字教科書としてはもちろん、定住外国人など生活のために漢字の知識を必要とする生活者、趣味で日本語を勉強したい人など、さまざまなレベルや目標の学習者にも幅広く対応でき、漢字語彙の基礎から体系的に理解できる教材に仕上げました。
またそれだけでなく、専門分野での漢字語彙を理解したい人など、さらに上の段階を目指す人にも使えるよう、段階に応じてステップアップできる漢字教材になっています。
さらに、新たに多言語対応させました。このウェブサイトの資料には、教科書のイントロダクションの英語部分、および各漢字の字源の英語訳と英語で解説された語彙リストのHTMLファイルがありますので、スマホやタブレット、パソコンなどと併用すれば、ベトナム語、インドネシア語、ネパール語はもちろんのこと、世界中のほぼ全ての言語で見ることができ、英語がわからなくても好きな言語で学習できます。詳しくはこちら(【多言語表示のしかた】)をご覧ください。
この本で漢字の知識と熟語の読み練習・意味確認/ダウンロード教材で使い方を練習
各課右ページでは、左ページの単漢字の読みをもとに熟語の読みを確認したり考えたりする練習をします。読みや意味(英訳)は付録の語彙リストにあるので、本冊から取り外し、本冊の該当ページと一緒に開いて学習すると確認しやすくなり、効率よく学習できます。
また、語の使い方を練習できる読み練習、課のまとめや読み物、書き練習、総まとめシートはダウンロード教材として用意しました。このままでも使えますし、これらをベースにして、教師がその場に応じて柔軟にアレンジすることができます。
文法教科書を考慮した掲載順
漢字学習の際、未習の語が出てくると覚えることが多くなり、学習の負担となります。そこで、文法を並行して学習することを想定し、初級文法教科書の進度に照らし合わせ、文法の授業のときにその漢字を含む語や表現を学習したあとで、漢字や漢字語が提示されるようにしました。つまり、新出語彙の学習ではなく、すでに知っている語の漢字を学習することになるので、学習に取り組む際のハードルが低くなります。これにより、漢字語彙学習の負荷を無理なく減らすことができるだけでなく、漢字学習を通じて文法や語彙の復習・確認もすることができます。もちろん、文法をすでに学習済みの人でも、漢字がレベルに沿ってテーマ別に提出してあるため、学習しやすくなっています。
テーマ別の課構成
漢字の記憶のためには、提示される漢字同士の関連性があったほうが効果的です。そこで最後の課まで文法や機能、場面等によるテーマ別の構成にしました。それによって、学習中のみならず、あとで参照したいときでも関連漢字がまとまっているので、検索がしやすくなっています。また、日常生活でよく使う漢字から提示してあるので、生活のために漢字の知識を必要とする生活者や、趣味で日本語を勉強したい人が、単独の漢字の教科書として使用するときでも扱いやすくなっており、指導者がいるときも例文が作りやすいものになっています。
初級・中級、基礎と発展が学習できる 634 二刀流テキスト
漢字のすべての読みを一度に覚えるのではなく、レベルに応じて必要な漢字の読みを学習できるレイアウトにしました。最初は無理なく必要な読みだけを学習することができ、上のレベルに行ったときにもう一度立ち返ることで、別の読みやその漢字が持つ別の意味を積み重ねていけるスパイラル学習がやりやすく、飽きずに継続できます。これが中上級での漢字語彙習得のハードルを下げることにつながり、日本語習得のモチベーションの維持につながります。
ある程度漢字学習が進んだ学習者が、初級で学習した読み以外の読みを確認したいときも使いやすいレイアウトになっています。また、中上級学習者の総点検のための参考書としても使用でき、ウェブ上にある語彙リスト詳細版を参考にすることでさらに理解が深まります。
イントロダクションにはひらがな・カタカナの練習シートも
イントロダクションには、学習者が知りたい漢字についての一般知識を詳しく載せています。初めからすべてを読む必要はありません。必要なときに必要なものをピックアップして読むといいでしょう。
また、ひらがな・カタカナの練習シートも掲載しました。これはただサンプル文字が印刷されているようなものではなく、正しい形で書くポイントが示されているので、これで練習すれば読む人にとって読みやすい字で書けるようになります。
634字すべての漢字に、学習に必要な豊富なデータを収録。上級をめざす漢字圏学習者にも必携
すべての漢字に、字源(英語で説明)、書き順、書き方のポイント、画数、部首、教科書体と印刷字体・中国の漢字(簡体字/繁体字)・韓国の字体とその違い、単漢字の意味(英語・中国語(簡体/繁体)・韓国語)、単漢字の読み(訓読み/音読み)といったデータを収録しています。
漢字の字体の違いだけでなく、漢字圏学習者にとって気づきにくい、中国語の漢字との意味の違いも記載しています。
これらのデータが盛り込まれていることで独習教材としても使用することができます。これは学習者だけでなく、教師にとっても事前の準備にかける時間が節約されることで負担軽減につながり、また漢字指導のポイントもつかみやすくなっています。
収録した単漢字の意味と充実の語彙リスト
単漢字の意味については1つ2つに限定することなく、レイアウトを工夫したことで、N1までに出てくる意味をすべて、重要度がわかるように提示してあります。
また、それらの意味がどの熟語で使われているかを、付録の語彙リストで確認することができます。この語彙リストは、本冊に出てくるもの以外にも追加の熟語を加え、フォーマルな語、古風な語、専門用語などといったラベルを付け、類語との違いやその単語の持つ性質がわかるようにし、訳出にも工夫をこらしました。
さらに、ウェブサイトで語彙リスト詳細版を見ることができ、そこには必要に応じて超級で使う各分野の専門用語も、より詳細な単漢字の意味別に分類して掲載しています。
(語彙リスト詳細版は現在暫定版での公開となっていますが、随時アップデートしています。)